ネット上には全国の花屋さんが検索できるサイトがいくつもあります。
それらの多くは花屋の情報が無料掲載できるようになっているので、多くの花屋さんが登録しているのではないでしょうか。
昔はそのようなサイトが今とは比べ物にならないくらい沢山あり、うちの花屋もネットショップをはじめた頃はアクセスを上げるためにあちこちに登録していました。
そういった花屋を検索するためのサイトも今では数えるほどまで少なくなりました。
花屋の検索サイトが少なくなった理由
主な理由の一つが検索エンジン「Googleグーグル」の進化です。
検索窓に住所を一緒に打ち込めば花屋の情報がずらっと出てきます。いわゆるグーグルマイビジネス機能といわれるものです。
この機能の登場により、検索した人は花屋のトップページに簡単にたどり着くことができるようになりました。
そのため、都道府県から市区町村と絞り込んで花屋一覧から見つける、という手間のかかる花屋の検索サイトの必要性はなくなりました。
グーグルは検索者の「手間だな、めんどくさいな・・・」というユーザー行動を感知し、それを検索結果に出してユーザー体験を向上させようと進化します。
その結果、よりショートカットで花屋を見つけられる検索仕様(グーグルマイビジネス)にしたため、手間で面倒な存在となってしまった花屋の検索サイト群は上位から消えていくことになります。
少し話がそれますが、花市場が花屋の集客支援を目的に開設した「花屋検索サイトのようなもの」も、現状のままなら上位に出てくることはありません。
花屋の検索サイトが少なくなったもう一つの理由は、花屋の検索サイトに代わる通販サイトやメディアサイトなどの台頭です。
例えば、店名で検索したときに自店ページよりも他社運営のページが上位に来ているという花屋さんは多いと思います。
花屋の通販組織サイトや大手通販のサイトだったり、花屋をまとめたメディアサイトが上位だったりしている状況です。
メディアサイトの台頭
花屋の通販組織サイトが上位ならさほど大きな問題ではないのですが、厄介なのがメディアサイトです。
「○○の花屋さん|おすすめ10店比較!」「○○でおしゃれな花屋ランキングまとめ」などのようなタイトルを見かけたことありませんか?
数年前まではこのような花屋まとめサイトやメディアサイトへの自店情報掲載は登録制だったのですが、最近はメディアサイトの運営側が花屋情報を自社で登録していますね。許可など何の連絡もなくです。
ただ、花屋からしてみれば手間を掛けずに登録されて、さらにそのページから自店ページへのアクセスが増えている、と逆に喜んでいる花屋さんもいるのではないでしょうか。
ですが、本来望ましいのは、それぞれの花屋さんが運営する自社サイトが上位に表示されることです。
100歩譲って、花屋の通販組織や大手通販のサイトが上位に表示されること。これはクーポンや決済などユーザーへのアピール施策と関連付けすることができるからですね。
でも現状はメディアサイトが次々と上位に表示されています。
特に多くの花屋が加盟している通販組織サイト運営者は、このような現状を大きな課題として認識すべきだと思います。
メディアサイトの目的
彼らの目的は自社メディアへのアクセスアップです。
検索から流入してくるアクセス数をある程度数以上に達成したら、彼らが次に取る行動はページ内への広告掲載です。
アクセス+広告掲載=広告収入
広告はページ内の一番目立つ箇所、クリックやタッチしやすいところに貼られます。
そのため肝心の花屋情報にたどり着かない可能性が大きいのです。
全国の花屋情報を(勝手に)載せ、花屋に特化したメディアとしてグーグルの評価を上げ、上位表示でアクセスを稼ぐ。
全ては広告収入を得ること、またはメディア自体の高値売却が最終目的。ということをほとんどの花屋さんは知りません。
手間もコストもかからない
このようなメディアサイトから、ある程度のアクセス、または相当数のアクセスがある花屋さんも多いと思います。
「うちはランキング1位だ!」
「毎日あのページから結構な数の人が来てる!」
「おすすめ花屋に選ばれてる!」
コストも手間もかからずに露出が増え、アクセスもアップしているという現状。
でも、ある日突然そのアクセスがなくなったとき、どう対応しますか?